第67回 「原稿丸暗記スピーチを卒業しよう」
俗にいう「原稿が透けて見える」という状態はとても素人っぽく見えてしまいます。スピーチを成功させるには「まるで目の前の相手とおしゃべりしている感じ」が必要です。万全の準備をするけれども、本番のスピーチではあくまでその場でおしゃべりしているような雰囲気が出せると一つ上のレベルにいくことができます。
俗にいう「原稿が透けて見える」という状態はとても素人っぽく見えてしまいます。スピーチを成功させるには「まるで目の前の相手とおしゃべりしている感じ」が必要です。万全の準備をするけれども、本番のスピーチではあくまでその場でおしゃべりしているような雰囲気が出せると一つ上のレベルにいくことができます。
スポーツや音楽の演奏、プレンテーションなど、「本番」で100%の実力を出せていますか?おそらく多くの人が「No」という答えではないでしょうか。「練習のときはもっとできたのに」、「今日は体調が悪くて調子が出ない」、「自分はもっと実力があるはずだ」。こんな風にいろいろと思うところがあるでしょう。
みなさんそれぞれ専門分野を持って講師に臨んでいることと思いますが、その専門分野の知識やスキルを相手が興味を持つように、そして何度でも「あなたから聞きたい」といわれるようになるにはどうしたらよいのでしょうか。どんな分野でも伝えなければいけないことのベースは同じ。大事なのはその伝え方や誰が伝えるのかということです。音色塾では「あなたから聞きたい」と言われることが人気講師であると定義づけています。
今回のテーマは、喉を痛めてしまったときの「緊急避難的対処法」です。収録の前日に、テノール齋藤先生が喉を痛めてしまい当日は本人曰く「ここ15年で一番まずい」とのこと。私フェルモンド齋藤も当日電話で連絡を取ったのですが、「はい……、もじもじ…」と、ん?誰だかな?というくらいいつも先生の声とはほど遠いものでした。
今日は、「話し方」についてプロとして身につけておく必要がある技術を学んでもらいます。もちろん、知識だけではなくしっかりと練習して技術として自分のものにしてください。プロらしい話し方にはいくつかのコツがあります。長年、人前で話していてもそのコツを知っているのと知らないで何年もダラダラと続けているのでは数年後にはまったく違う結果が待っているでしょう。
イタリアでは日本人とわかると、「サムライ」「かわいい」と呼びかけてくるそうです。そこから考えられる日本人の語彙の貧困とは。