第183回「人前で話す緊張への対処法」
人前で話すのが苦手、緊張するという人はたいへん多いものです。特に大勢、複数の人たちの前で話す機会がたまにある場合、緊張が強くなりがちになります。緊張を和らげるには本番さながらの臨場感で何回も練習するのが効果的。原稿の言葉も、間の取り方も、本番を想定した練習で調整されていきます。
人前で話すのが苦手、緊張するという人はたいへん多いものです。特に大勢、複数の人たちの前で話す機会がたまにある場合、緊張が強くなりがちになります。緊張を和らげるには本番さながらの臨場感で何回も練習するのが効果的。原稿の言葉も、間の取り方も、本番を想定した練習で調整されていきます。
チェリーピッキングとは、自分に有利な証拠だけを選び、不利な証拠を隠したり無視したりする行為のことです。自分が話す側で、説得力を高めたい、信頼を得たい場合には恣意的に選んだプラスの理由だけでなくあえてマイナス情報も誠実に提示すると相手に信用してもらいやすくなります。有利な情報と不利な情報を示す場合、順序が肝心。「マイナス→プラス」の順に伝えると新近効果によってプラス側の印象が強まり印象が良くなることが分かっています。
プレゼンテーションも講演も、その時間を盛り上げることが目的ではありません。聞き手の意識がこちらに向き続けること、つまり「聞く耳を持ち続けてもらう」「聞く耳状態」をキープできれば目的にとって大きなプラスになります。注意を引き続けるための使える武器に「動き」があります。今回は「動き」をうまく活用する方法をマスターしていきましょう。
情報発信でも会議での発言でも、話したり書いたりするとき、人に影響力を与えて行動させたり考えさせたり、行動をやめたせたり考えを変えさせたり、感動させたり自分に対する評価を高めさせたりを目的としています。今回は3つの観点から、うわべのテクニックではなく、人間心理の深いところから人の「動く、動かない」を理解していきましょう。
フレーミング効果とは、意味は同じでも、焦点の当て方や表現の違いによって、まったく別の意思決定をさせる効果があるという認知バイアスのことです。好印象を与えるには表現を工夫することで意図が相手に伝わりやすくなります。逆に、下手に不利益を被らないための護身術も覚えておきましょう。
根拠を増やせば説得力が高まるとは限りません。基本的に、根拠がしっかりしていれば説得力が高まりますが、焦って相手を説得しようとして、いくつも理由を並べるのは、得策ではありません。説得力を高めたいなら、有力な理由を1つか2つに絞り込んで、それらを支える事実を用意するようにしましょう。
周りに人が多くいると、自分の行動が妨げられてしまう現象を傍観者効果といいます。これは、「自分がやらなくても誰かが助けるだろう」と思われて、流されてしまうためです。こうした心理を踏まえ、どうしたら人が動いてくれるか、成果を上げてくれるかを考えてみましょう。
セルフ・ハンディキャッピングとは、自分で自分にハンデ(不利な条件)を課すことです。何か物事を進めるときに事前にハンデを作っておくことで、失敗しても言い訳できるし、成功すれば不利な条件の中でがんばったという評価をもらえます。つまり、結果に関わらず自分のプライドや自尊心を守れる心理手法といえるのです。ただ、このセルフ・ハンディキャッピングにはパフォーマンスが落ちるという大きなデメリットがあるので気をつけましょう。
相手が何を考えているか、何を知っているか、といった情報を引き出すことは、物事をスムーズに進めるのに必須の能力です。そこで大切になってくるのが「質問力」。しかし、やみくもに質問しても、有益な情報が引き出せるとは限りません。質問をするときには「仮定」という有力なテクニックをじっくり検討してみましょう。
隣の芝生は青く見えるというが、実際は大して青くはない。ダニエル・カーネマンらによる研究によると、見るポイントを間違えることにより、たいして重要ではない気候などを過大評価し、より重要なことを軽視して、幸福度の見極めを失敗してしまうといいます。自分が大切だと思うことにエネルギーを注ぐようにしましょう。