発声指導者マニュアル
発声指導の世界へようこそ。
この発声指導者マニュアルを手にしたあなたは、発声の専門家として「良い声」を世に広め、自らを手本に示しながら声の指導をおこなっていく立場となります。
その意味で、日本発声協会が認定する発声指導者の資格はゴールではありません。資格を取得してからが本当のスタートです。しっかり準備をして、優秀な指導者となってください。
音色塾は、日本人の声の改善に貢献するあなたをサポートしていきます。
このマニュアルでは、実際に指導者として講座(セミナー)等をおこなうのに必要な情報をお伝えします。発声指導に関する基礎的な内容を充分詰め込んでありますので、辞書としてもにもお使いいただけるはずです。
このマニュアルは指導者として活躍するための「プロフェッショナル向け」の内容です。
ぜひ、今後の活動にお役立てください。
はじめに 「美」という基準を大切にしよう
■【音色塾指導者・基本方針】 3
■「音色塾の美学」――美しいこと、それが発声指導者の基本方針 3
■何のために声を磨くのか――人と人とが良い関係を築くため 4
■なぜ、声を指導するのか――日本人の話し声を美しくしよう 5
第一部 発声講座をやろう
1-1. どんな講座にしたいか
■1-1-1 誰に、何を伝えるのか 11
■1-1-2 テーマの検証 13
■1-1-3 講座の雰囲気をイメージする 15
■1-1-4 講座を言語化する 17
1-2. 講座にまつわるお金のこと
■1-2-1 講座の料金設定 18
●赤字にしないために 18
●固定費は極力抑えよう 19
●受講者数によって変化しない会場費 22
■1-2-2 受講料の支払い方法 23
●当日の集金 23
●銀行振込 23
●クレジット決済、paypal等 24
1-3. 会場の手配
●自宅 25
●喫茶店やファミリーレストラン 25
●貸し会議室や公民館など 26
1-4. 集客、まずはここから
●ブログを最大限に活用しよう 27
●知人に声をかける 28
●プレスリリース 28
●広告の活用 29
●「最後の詰め」に気をつけて 29
1-5. 集客を成功させる方法
●ビジネスとして成り立つか 32
●ビジネスモデルの商品価値を高める 33
●「見せ方」で価値が変わる 34
●ブログのタイトルを見直そう 36
●その意味での「わかりやすさ」 37
●ブログの記事を書くときのポイント 38
●キーワードを入れた記事を書こう 41
●「読んでもらえる文章」を書く 42
●執筆時の注意 44
1-6. 立場の表明
●正式な発声指導者であるとの自覚と表明 45
第二部 発声指導者に求められる知識と技術
2-1. 初心者の疑問に答えよう
2-2. 指導者に必要な発声の知識と技術
■2-2-1 発声器官とは 63
●「のど」は喉? それとも咽? 64
■2-2-2 発声のメカニズム 65
●「声」ってそもそも何? 65
■2-2-3 解剖学の基礎知識 66
●呼吸に必要な筋肉 66
●声の「支え」 67
■2-2-4 呼吸法 68
●口呼吸より鼻呼吸 68
口呼吸の問題点 68
●胸式呼吸と腹式呼吸 69
●音色塾推奨は全身呼吸(全呼吸・全体呼吸) 70
●呼吸のコツ 70
■2-2-5 姿勢 71
■2-2-6 発声に効くストレッチ法 73
●ストレッチはじわーっと 73
●首のストレッチ 73
●胸郭のストレッチ 74
●胸郭が開いた姿勢をつくる方法 76
●指導時のポイント 76
■2-2-7 声帯を閉じる練習法――薄く細い声を出す練習 77
●良い声は「薄く細い声」 77
●糸のようにスーッと始まる 78
■2-2-8 「通る声」の指導法 79
●「通る声」が出ない人は多い 79
●「通る声」のチェックポイント 80
喉が閉じている 83
喉が開いている 83
●「人を呼ぶ」トレーニング 84
2-3. 言語的知識も深めておこう
●日本語の特性(母音と子音) 85
●発声練習にイタリア語は好都合 87
●文末まで言い切る 88
●縦読みと横読み 89
●声の粒をそろえる 89
2-4. 「音楽」的な指導をしよう
●ベルカントとは 91
●イタリア古典歌曲とナポリターナ 92
●音名・調性・音程 94
●速度記号 強弱記号 発想記号(曲想記号) 95
●音の基礎知識(音の三要素・音楽の三要素) 95
2-5. 「良い講座」にするためのポイント
●話し方3要素「VAC」を意識しよう 96
●声量の決め方 98
●間(ま)の使い方 100
●おしゃべり方式スピーチ法、Z法、一人一文の原則 100
●アンケートや受講者からの質問 102
●本番直前チェックポイント 102
第三部 発声指導で困ったら
3-1. 講座中に困った、こんなとき
■3-1-1 Q.答えに困る質問・苦情を受けたら 105
■3-1-2 Q.受講者同士がもめてしまったら? 106
■3-1-3 Q.受講者が喋りまくっている…… 107
■3-1-4 Q.予定時間をオーバーしてしまった 108
■3-1-5 Q.「講座を録音してもいいですか」と聞かれた 109
■3-1-6 Q.受講者が体調不良になってしまった 109
■3-1-7 Q.緊急災害が発生! 110
■3-1-8 Q.緊急時の連絡先として、携帯電話番号を教えたほうがいい? 110
■3-1-9 Q. 子ども向け講座で保護者同士がおしゃべり…… 111
■3-1-10 Q. 受講者から食事に誘われたら 113
3-2. 優れた発声指導者になるために
■3-2-1 自然、芸術への関心を高める 115
■3-2-2 日本人が良い声で話せるように力を発揮しよう 118
■3-2-3 「ベルカント大好き」であって「ベルカント最強論」ではない 118
■3-2-4 指導者が「指導」をおこなう条件 120
■3-2-5 声に惚れ込み、声を一生磨いていく 122
おわりに 声には希望がある
■声を学べば学ぶほど 125
■声の仕事はステキ 125
■これから成長する無限の可能性 127
それでは、マニュアルをしっかりと勉強して指導者としての第一歩を踏み出してください。